妖精の散歩道

魔女と呼ばれたこびとの日記。ハーブとアートと猫、ときどき魔法

私はかぐや姫

実は私
かぐや姫だったんです

そんなこと言ったら
おかしいよね

だけど
私のまわりは
不思議な人だらけ

なぜだかみんな
真面目な顔で
こういうの

じゃああなた
月からきたのね
別の星にいたんだね

あなたのおじいさんが
竹林の中で
あなたのこと
探してたみたいよ

そんなことを
言うんです

私は華奢で
こどもサイズの
小さなこびと

だけど
竹におさまる
ほどじゃあない

それが先日
びっくりしたことに

私もかぐや姫だったのよ

そんな事を言う人が
あらわれた

こんな話
わかりあえる人
いるんだね

うれしいのか
おかしいのか

あははと
笑いながら
じわっと
涙が湧いてきた

なつかしくて
うれしくて

そして突然
見えたのは

かぐや姫を迎えにくる
光る雲に乗った人たち

天孫族
という言葉が
浮かんできた

あぁ
あれが
私の一族だったのか

その時
隣にいた女性
もの静かに
聞いていたけれど

別れの際に
見えたのは

真っ白な
ひらひらした服を着て
長い槍をもった
男性の姿

まるで
古事記に出てくる
神様みたい

あぁ
彼女もきっと天孫族
私の一族だったのか

それを
彼女に伝えたら

かぐや姫の話を聞いていて
実は私も涙が出ました

今日は再会の日

なつかしいね
うれしいね
やっと会えたんだね